今年も大手前大学の建築材料実験の授業が始まりました。大手前大学に生き始めて、今年で8年目になります。つくづく、時の早さを感じます。
毎年、同じような内容なのですが、今年も木材の継手加工の実験をやっています。これは、どういうものかと言いますと、木材の欠点として、最大でも長さは、6mしか取ることができず、通常は、4mです。それ以上となると、継がなければなりません。しかしながら、その継手というのは、1本物よりも非常に弱いものです。弱いながらでも、少しでも強くということで、昔からさまざまな工夫がされています。継手の種類もいろいろなものがあります。
そういうことで、継手を取り上げて、木材というものは、どういうものであるかを深く知ってもらうのが目的としています。そして、檜材を切断して、継手を加工して、完成すると、引張試験を行い、いかに継手が弱点であるかを知ってもらいます。

← 継手加工の授業
5月いっぱいは、継手の加工をやってもらいます。ノミとノコギリをもって、馴れない手つきで作業しています。普段、このような大工仕事はやることなく、ほとんどの人が触るのも初めてなのです。でも、このように一生懸命にやっている若者の姿は、いつ見ても、美しいですね。私は、大好きなのです。そして、私は、このように一生懸命にやっている若者達に少しでも、自分のやってきたものを伝えたという気持ちになります。今年も頑張ります。
by Tadashi Yasumizu 2017.05.08