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中古住宅調査に行ってきました

中古住宅の調査に行ってきました。これは、中古住宅を購入したけれども、家のあちこちにひび割れがあって、家も傾いているように思える。これをどのように補修したらいいものか、アドバイスを欲しいという依頼でした。

さっそく、現場に行ったのですが、敷地は、神戸市の高台にあるところで、3mくらいの擁壁の上に120㎡ほどの築20年の木造2階建ての家が建っています。行ってみてまず、驚いたのは、南側の土間に大きな亀裂があちこちにあります。そして、建物に目を向けてみると、同じように基礎のコンクリートや外壁のモルタルに大きな亀裂があります。その亀裂は比較的、新しくできたもので、この4月に淡路島中心に震度4~5の大きな地震がありましたが、おそらくその影響のものが大きいと思われます。

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土間部分に大きな亀裂があります。

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基礎にも同じように亀裂があります。

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外壁にも亀裂があります。

そして、中に入って、リビングに立ってみると明らかに傾いています。体がすっと、南にもっていかれるような気すらします。レーザーレベル器で壁の建ちを調べてみると、上部と下部とで2cm以上傾いています。建具なども上部で2cmくらい隙間が開いており、壁もあちこちで亀裂が入っています。床にパチンコ玉を転がすと、北から南へコロコロと転がっていきます。

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レーザーレベル器で壁の建ちをあたると、上部でかなり傾いているのが解かる。

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柱が歪み、建具との間で隙間ができている。

この建物の大きなポイントは、

 ● 地盤が不同沈下を起こし、建物が傾いている。
 ● 不同沈下が原因で土間、基礎、外壁に大きな亀裂が入っている。
 ● 建具は歪み、隙間ができて、開閉、施錠困難となっている。

お客様の依頼の回答ですが、これを補修して、快適に長くこの建物を使用するとするならば、どうしたらいいのでしょうか。正直、これを完全に治すことは、可能ですが、非常に大きな費用がかかってしまいますよ、場合によっては、建て替えをした方がお得かもしれない、というのが答えです。

まず、建物の傾きを治すためには、傾いている部分の基礎を大きく掘り起こし、基礎の底盤の下に油圧ジャッキをかまして持ち上げます。その際に基礎の下部にかたい地盤まで杭を打設します。このような作業すると、どうしても、建物にさらに亀裂が入りますので、その部分も補修します。

外壁の亀裂は、大きいものなので、放置しておくと、その部分から水が浸入し、水が浸入すると、どんどんと木が腐ってきます。また、白蟻の発生の原因ともなり、白蟻が発生すると木を食い荒らし、建物の耐久性、強度が落ちてしまいます。

基礎の亀裂は、その部分から水が浸入すると鉄筋が腐食していきます。そして、鉄筋が腐食するとコンクリートを押し上げ、さらにコンクリートに亀裂が入り、剥落します。その繰り返しで、どんどんと建物の耐久性、強度が落ちてしまいます。

こうなると、次に大きな地震が来ると、耐久性、強度が損なわれているゆえ、倒壊しやすい状況となってしまいます。緩い地盤の上に何も対策をすることなく家を建ててしまうと、地盤が不同沈下を起こし、家が傾き、恐ろしい結果になるのです。

日本は地震国ですので、常に最悪の状況を想定し、その対策が必要です。今回の調査でつくづく思った事は、家が傾く前に、しっかりとした地盤をつくって、その上にしっかりとした家をつくらないといけないということです。この建物は、築20年ということで、阪神大震災前の建物です。幸いして、大きな災害から逃れたようですが、次の大きな地震に備えて、地震に強い家づくりは必要かと思います。
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テーマ:建築ネットワーク - ジャンル:ビジネス

プロフィール

安水建築事務所

Author:安水建築事務所
 住まいに安心と安全を。住まいづくりのコンサルタント安水正です。安水建築事務所をやりながら、「あんしん住宅相談室」を主宰しています。

 日頃、やっていることを通して、実際にどのような調査・診断をやっているのか、少しでも皆様の住まいづくりのお役に立てればと心がけて書きたいと思っています。もし、お気づきの事、お聞きになりたいことなどありましたら、コメント、メールをいただければ幸いです。

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