内覧会でのキズ、汚れについて思う事

 内覧会の立会いをしていると感じる事がいろいろあります。その一つとして、内覧会でよく、虫メガネで見ないと見えないような米つぶのようなキズや汚れを必死になって探す人がいます。しばらくしているうちに指摘の付箋が50、100、200と貼られていく。付箋を見ると、いったいどこにキズがあるのですかというものまで指摘されます。そして、そのキズ汚れを指摘して、整理するのにクタクタになることがあります。果たして、それは、本来の内覧会の主旨なのだろうかと大いに疑問を感じることがあります。
 
 新品の家を買うわけですから、本来、キズ汚れは、あってはならないものですので、指摘して当然のことなので、私は、キズ汚れは、瑕疵であるということで、チェックしておりますが、限度を超えたものは、本来の内覧会の目的が達成できない場合があります。本来の内覧会の目的というのは、

 ● 現物が契約通りの図面、仕様書通りにできているか
 ● 設備機器が正常に動作するか
 ● 建具などが正常に動作するか
 ● 地盤、建物(床・壁・天井)が傾いていないか
 ● 構造上、重大な瑕疵はないか
 ● 断熱性に問題はないか
 ● 本来の性能(スペック)が備わっているか

などをチェックして、本当に購入しても大丈夫か、引越しして、生活するときにトラブルはないですかというのをチェックするものです。

 マンションや建売を購入する場合は、仕上がった状態なので、隠れた構造とか断熱性までは、なかなかチェックしにくいものです。しかしながら、我々、建築士は、少しの隙間でもあれば、(例えば、点検口とか、パイプスペース、床下や天井裏など)、その隠れた部分を見てやろうと努力します。そして、契約図面と実際にできあがったものと相違がないかをひとつひとつチェックしていきます。それだけでも、限られた時間で見ようとなると結構、時間と労力が必要となってきます。それを、米つぶのようなキズ汚れに神経を集中させたのでは、本来の重要な部分のチェックができなくなるということです。
 大きなキズ汚れが多数あり、仕上がり状況があまりに杜撰な場合には、施工管理状態が悪く、隠れた部分の構造、断熱、設備部分まで杜撰なのではないかと疑うことになるのですが、普通の人が見て、どこにあるのかわからないようにキズ汚れは、許容範囲なのです。それよりも、本来の内覧会の目的を達成するために時間と労力をさくべきなのです。

 我々、建築士は、一般の人では、判断のつきにくい、チェックできない部分をお客様の代理でチェックして、引渡しを受けて問題ないですよと安心していただくためにやっています。ですから、限度を超えたキズ汚れは、検査の対象外であり、問題無いものと思っています。
プロフィール

安水建築事務所

Author:安水建築事務所
 住まいに安心と安全を。住まいづくりのコンサルタント安水正です。安水建築事務所をやりながら、「あんしん住宅相談室」を主宰しています。

 日頃、やっていることを通して、実際にどのような調査・診断をやっているのか、少しでも皆様の住まいづくりのお役に立てればと心がけて書きたいと思っています。もし、お気づきの事、お聞きになりたいことなどありましたら、コメント、メールをいただければ幸いです。

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