マンション内覧会に行ってきました。

 今日は、小雨の中、加古川へマンションの内覧会に行ってきました。

 今日は、ご主人、お一人だったのですが、そのお客様と施工会社と3人でじっくりと見させてもらいました。検査のチェックポイントを説明しながら、約4時間程度かかって、かなり、マニアックに見たんですが、よくできていました。

 部屋ごとに床・壁・建具・天井と順番に不具合がないか見ていくのですが、実によく、事前チェックができていて、指摘も少なかったです。仮に指摘があっても、その場に職人さんを待機させて、すぐに直していくのです。

 いつも、私は、施工会社の人には、内覧会にいたるまでのチェック体制がどうなのかというのを聞くことにしています。今回の場合は、まず、現場内のチェック、設計事務所のチェック、事業主のチェックと、最低、4回はチェックしたということです。そして、手直しが終わると鍵をかけて、人が入れないようにする。ただし、換気だけは、きちんとする、ということでした。特に今回のマンションは、某大手の事業主でとても、細かいところまでチェックされているようでした。

 例えば、指摘事項は、10個以内に抑えるように、床の傾斜誤差は、2mで2mm以内、クロスのジョイントには、ボンドコークを使ってはならないなど、第三者からみても、とても、厳しい内容です。チェックの結果、最終的に指摘は、8ヶ所、私がこの仕事を始めた15年、10年前とえらい違いです。

 こうなると、購入者にとってみると安心ですね。逆にここまで、きちんとすると、後々にクレームも無く、施工者、事業主にとってみれば、すごく楽なのです。以前は、入居してからのクレーム処理が大変でしたら。クレームをつける方もつけられるのも嫌な思いがします。クレーム処理に修繕となると、入居者の生活も乱される。余分な費用がかかる。信用も落ちる。ロクなことありません。

 今が一番、良質なものができているのかもしれません。ネットが発達しだした10年前くらいで、何かあれば、すぐにネットに書き込みされる、ネットを通してインスペクションというがあたり前になってきている。意識しているのか、業者もピリピリしていて、緊張して仕事をやっているというのが、非常によく感じます。

 このような緊張した状況が続くというのは、良いことだと思います。そうなると、インスペクションの仕事というのも必要なくなるのかもしれませんね。インスペクターというのは、本来、悪いところを指摘するのが仕事ではなく、このように緊張して仕事をする体制をつくることを後押しするのが仕事なのかなと思います。

 内覧会立会いは、「あんしん住宅相談室」

マンションの内覧会に行ってきました。(その5)

 今回は、床と壁、天井の傾きのチェックについて、お話をします。

 私は、最後に必ず、床と壁、天井が傾いていないか、レーザーレベルによりチェックします。これは、何のためにチェックをするのかと言いますと、解りやすく言えば、建物とそれを支えている地盤が傾いていないかを確認するためです。
 昨年に東京のマンションで杭が支持地盤まで届いていないというのが原因で20mm建物が傾いているということで、大きな問題になりました。これが、新築時にそうなっていないかを確認するためです。ひょっとすると、これが、一番、重要な事かもしれません。
 
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 部屋の中央にレーザーレベルを据えて、床・壁の傾きのチェックをしているところ

 床のチェック方法法として、部屋の中央にレーザーレベルを据えて、四隅に床からスケールを当てて、床とレーザーの距離を計ります。これをくるりと360度回して、どこまで同じ距離ならば、全くの水平ということになります。しかしながら、全くの水平ということなど、ほとんど無く、通常は、5~10mm程度の誤差はあります。これが、瑕疵かどうかというのは、一般的に3/1000と言われます。1000mmに対して3mm、つまり、1mにたいしては、3cmということです。
 
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 床にスケールを当てて、床とレーザーとの距離を計る

  それ以上の誤差であれば、パチンコ玉を置いて、転がしてみます。この転がり方、右から左へ北から南へ一直線にコロコロと転がるようでは、建物全体が傾いているのではないかと心配され、詳細調査が必要です。転がるけれども、渦を巻くように止まるようでしたら、その部分だけへこんでいるということで大した問題ではありません。隅だけが、へこんで不陸があるようでしたら、タンスなどの家具を置いたときに壁や床に隙間ができてしまいます。

 壁の傾きは、どのようにチェックするかと言いますと、部屋の入り隅か出隅の壁の線にレーザーレベルの縦線を合わせます。この縦線が壁線からずれていたら、傾いているということになりますが、これも床と同じように5~10mm程度の誤差はあります。部分的の誤差は問題無いのですが、これが、全ての壁に対して、同じように傾いているとなれば、建物全体が傾いているのではないかと心配され、詳細調査が必要です。

 壁の傾きが部分的にでも10mmを超えてしまうようでは、タンスなどを置いたときに壁との間に隙間ができてしまうので、直す必要があるかもしれません。それ以内でしたら、問題はありません。

 天井に関しては、床と天井との距離をスケールにて測定します。隅にスケールを当てて、同じ距離であれば、特に問題無しということです。これの距離が違うようであれば、天井が傾いているということになります。天井の傾きに関しては、目視であきらかにおかしいと不快に感じなければ、そんなに問題にはなりません。

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 スケールで床と天井との距離を計る

 こうして、床・壁・天井について、傾きを計るのですが、実際にもう何百回とやっていますが、新築マンションでパチンコ玉が北から南へコロコロと転がるという現場に出会ったことは、一度もありません。ただし、部分的に2cm傾いていたというのはあります。その時は、床やクロスをめくってでも直してもらいます。パチンコ玉が北から南へコロコロと転がるというのは、地盤ごと傾いているということですので、これは大問題となります。それころ、杭がどうなっているのかという構造的な問題ですので、買わない方が良いということになります。

 こんなことに出くわさないためにも、やはり、事前にこのようなチェックはした方がいいですね。



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マンションの内覧会に行ってきました。(その4)

 前回は、バルコニーのチェックに関して書きましたが、今回は、仕様書のチェックについてです。

 これまでは、実際にできたものをチェックしてきました。今回は、契約した書類・図面がその通りにできているかどうかをチェックするものです。マンションの場合、契約時の書類といっても、手元にあるものは、通常は、パンフレットと間取り集といったものではないでしょうか。重要事項説明書、契約書という書類も、もちろんあるでしょうが、ここでは、あまり必要ではありません。

 それでは、どのようにして、パンフレットと間取り集をチェックしていくのでしょうか。これには、大切なことが多々記載されています。まずは、パンフレットですが、これには、そのマンションのスペックつまりは性能について、色々と載っています。スペック・性能とはどういうものかと言いますと、シックハウス性能であったり、断熱性能であったり、構造強度・仕様であったりです。

 正直、全て仕上がってしまっている内覧会でどこまでチェックできるのか、難しいところですが、可能な限りチェックします。断熱性については、ユニットバスの点検口から覗いて、断熱材の厚み、施工範囲をチェックします。ガラスの仕様については、実際にガラスを見て、貼られているシールなどで確認できます。

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 ガラスの仕様についてチェックしています

 シックハウス対策として、24時間換気扇は、給気と排気の方法、給気・排気風量のチェックを行います。排水管には、遮音材がきちんと巻かれているか、構造に関しても、点検口、床下・天井裏などから可能な限りチェックします。
 
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 給気口に手をあてて、外気が取り込まれているかチェックしています

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 パイプスペースの点検口を開けて、遮音材が仕様書通りに巻かれているかチェックしています

 設備機器などについては、パンフレット通りのものが付いているかを一つ一つ、チェックしていきます。また、間取り図には、その設備機器や建具などの仕様・位置や個数などが載っています。間取り図通りの間取りになっているかどうかを見る事も非常に重要なことです

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        間取り図から設備関連を赤でチェックする。

 こんな感じでパンフレット、間取り図をチェックしていきます。標準プランでしたら、ほとんど、間取り図通りにできているのですが、オプションなどで、間仕切りが変わりましたとか、コンセントや照明を変更しましたとなると、その通りにできていないということがたまにあります。

 今日は、疲れましたので、次は、最も重要であると思っているレーザーレベルによる床、壁の傾きのチェックについて書きたいと思っています。書き上げるのに、不定期で、少々、時間がかかっていますが、気長にお付き合い下さいね。



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マンションの内覧会に行ってきました。(その3)

 前回は、浴室の天井裏のチェックの話しをしました。これが、終わると、バルコニーのチェックです。

 バルコニーで一番、大切なことは、水はけです。水はけが悪いようですと、当然ですが、床に水が溜まります。水が溜まるというのは、良くないですね。脚が滑って、転倒の原因にもなるし、物があれば、濡れると。また、気分上よろしくない。機能上においては、防水の劣化を早め、漏水の原因にもなります。

 ですので、水が溜まるというのが解れば、早く、直すことが重要です。水が溜まるか否か、目視で見ると、基本的にはすぐにわかります。通常は、バルコニーの勾配は、1/50の以上、とって下さいよ、という決まりがあります。1/50以上というのは、1mに対して、5cmといういうことです。ですので、通常の勾配があれば、見ただけでわかります。私の場合は、誰が見ても解ったもらえるように床に水平器を置きます。この水平器を置いて、付いている気泡管の中の気泡が真ん中に入っていなければ、勾配がとれているということです。マンションの場合、最上階の屋上でもない限りは、結構、深い庇となっていて、雨は入りにくい構造となっていますが、それも含めて、しっかりとチェックします。

 バルコニーの勾配
 床に水平器を置いて、勾配を確認する。

 勾配のチェックが終わると、サッシュ廻りの防水状況、コンクリート面の状況、手摺りがあるようでしたら、取り付け状況のチェック、その手摺にガラスがはまっていれば、そのガラスがしっかりと枠に付いているかもチェックします。

 今回は、バルコニーのチェックについて、話をさせていただきました。また、次回を楽しみにして下さい。




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マンションの内覧会に行ってきました。(その2)

 前回は、水廻りまで書きました。今回は、その続編を書きます。

 水廻りのチェックが終わると、お風呂についている天井点検口から配管の状況、断熱材の状況、コンクリートの状況をチェックします。最近は、ほとんどがユニットバスなので、天井には必ず、点検口が付いています。ここから、天井裏を見るのですが、ここには、重要な情報が多々あります。

 まず、配管状況ですが、最近では、ほとんどがヘッダー工法を採用しています。このヘッダー工法とは、メインの給水管と給湯管が本管から引っ張ってきて、浴室の天井でそれぞれの箇所に分岐されています。この工法は、ヘッダー部分から各給水栓まで途中に分岐がないので、複数の水栓を同時に使用した場合でも、水量の変化が少なく、安定した給水、給湯量が得られるという大きなメリットがあります。また、漏水なども給水管の途中で起きにくく、もし、漏水が起きたにしても、このヘッダー部分が一番、可能性が高いのです。ですので、このヘッダー部分には、必ず、点検口があるというわけです。内覧会でも、このヘッダー部分に異常がないか、しっかり見ることが重要です。

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 ヘッダー工法 ジョイント部をしっかりと見る

 ここを見た後は、断熱材の状況を見ます。断熱材は、外部に面する壁、折り返しの天井にウレタンの吹き付けがしてありますので、その断熱材に厚みは適切か、欠け、ムラがないかなどを見ます。厚みを見るには、赤や青などの虫ピンのようなものが刺してあるので、それで確認することができます。通常、25mmの厚みが多いです。

 あと、コンクリートの状況をチェックします。マンションの場合がコンクリートが露出してるのは、メーターボックスの中か、この天井裏程度しかありません。ここの部分のコンクリートに変なひび割れ、亀裂がないか、ジャンカがないか、鉄筋露出がないかなどを見ます。この部分に変なものが発見されたならば、他の部分にも多々あることが考えられるので、要注意です。

 このように天井裏には、施工状況がわかる情報が多々ありますので、しっかりと見ます。

 今回は、もう、時間がなくなってきました。また、引き続き書きますので、次回を楽しみにしていて下さい。




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プロフィール

安水建築事務所

Author:安水建築事務所
 住まいに安心と安全を。住まいづくりのコンサルタント安水正です。安水建築事務所をやりながら、「あんしん住宅相談室」を主宰しています。

 日頃、やっていることを通して、実際にどのような調査・診断をやっているのか、少しでも皆様の住まいづくりのお役に立てればと心がけて書きたいと思っています。もし、お気づきの事、お聞きになりたいことなどありましたら、コメント、メールをいただければ幸いです。

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